■今の働き方に疑問はありませんか?
こんばんは。すあんです😊
今日の記事は「人生を盗まれないために。書評:ナリワイをつくる」
です。
ナリワイとは…?
自分が好きなこと、得意なことを複数仕事にして、生活の糧を得る。
大きく稼ぐのではなく、小さな仕事をたくさん組み合わせ、好きなことをして、人生を充実させる。
アナタは今の働き方に疑問を持ったことはありませんか?
「仕事を通して充実感が欲しい」
「もっと自由になりたい」
「今の働き方に悩みがある…」
「転職したいけど、どうしよう…」
などなど。
お仕事している上で
悩みはいろいろあると思います。
そんな人たちに本書は働くことについて、“そもそも、現代の働き方ってどうなの?”
という問いかけをしてくれます。
■好きなことをして、人生を充実させる
最近だと“複業”という言葉がよく聞かれますね。
フリーランスを目指す動きや、パラレルワークを進める動きも
活発になっていきている印象があります。
この本は2012年に書かれた本なので、約7年ほど前にすでにこの状況を予見していたような内容です。
ちょっと勘違いしそうになりますが、この本は「複数の仕事を掛け持ちして、人よりもっと稼ごう!」
という本ではありません。
主題となっているのは「好きなことをして、人生を充実させよう」
これだと僕は思うのです。
副題や帯に、
「人生を盗まれない働き方」
「非バトルタイプのためのゆるやかな作戦」
とあるように他の人と競争して勝ち抜くための
働き方では無いのです。
僕はこの
「非バトルタイプ(戦闘型)のための」
という言葉が好きです。
世の中の人々は戦場で勝ち抜いていける
バトルタイプの人ばかりではない。
というか
そもそも、そんな競争する必要ある?
という問いをこの本は投げかけてくれます。
■本書のおおまかな内容
内容をカンタンにまとめて紹介しますね。
著者の伊藤 洋志氏はとあるベンチャー企業に勤めていて、激務から働くことに疑問を感じ、独立。
以後、知り合いの紹介で
仕事の手伝いをしている内に、いくつかが事業化されていく。
木造校舎で結婚式を行う木造校舎ウエディング
セルフリノベーションのシェアオフィス
住居の解体、床張り
などなど。
ここで挙げたのはほんの一部ですが、どれも、自身が好きなことや得意なこと、興味があること、そして、自給自足につながること。
自給自足できれば生活する上での経費が減る。
ただ、経費が減るよりも
もっと大事なことが「自分が好きなことで稼ぐ」
ことだと僕は思います。
絵が得意な人=イラスト依頼サービスに登録する
みたいに、自分が好きなこと、得意なことが世の中に認められるってスゴイ充実感が得られると思うのです。
本書では筆者が行った
ナリワイの数々を紹介しています。
面白いな、と思ったのは、単純に紹介するのではなく、練習問題形式になっていることですね。
たとえば
学生時代、東京に遊びに行くのが好きで、友達の家に泊めてもらっていたが、だんだんと泊めてもらえなくなった。
どうすれば良いか解決策を述べなさい。
このような問に対して、次ページで著者の回答が記してあります。
アナタならどんな回答を思い浮かべるでしょうか?
僕はサッパリ思いつきませんでした。笑
答えは本書で確認してくださいね。
著者の伊藤さんなりのいろんな回答が例示されています。
都会で家賃、税金、物価などが高ければ田舎に引っ越すのはどうか?
食べ物は畑や家庭菜園、近隣と物々交換などで自給自足できないか?
仕事は知り合いを巻き込んで
教えてもらったり、教えたりして、上手くやれないか?
ここまで来ると労働や仕事という枠を超えて暮らし方や生活の仕方まで
枠が広がっているかもしれません。
今の日本の労働環境をゼロベースで考え直すヒントが散りばめられています。
■感想:”ゆるく”仕事と付き合うのは幸せだ!
読んでみて思ったことは
著者からは何事に対しても
自給自足でやるにはどうするか?
を徹底して考える姿勢が伺えます。
必要ならば生活スタイルすらも
変えているようでした。
あと改めて読み返して気づいたのですが、収益化する事業のアイデアがとても豊富な方だな、と思いました。
おそらく僕が同じ立場に立たされた時、「はて、どうしよう?困ったな…」と立ち往生してしまうと思います。
日本の労働環境って現状、やはり限界に来ている印象があります。
終身雇用とか実績重視とか
そういう制度や仕組みのレベルじゃない気がします。
そんな中で
“ナリワイで生きていく”という生き方はこれからの日本で働く人たちには希望になるのではないかと思いました。
本書でも触れられていますが、大正時代、日本の職種は約35,000種もあったそうです。
それが今では約2,100種ほど。
つまり33,000種ほどの仕事が消滅しているわけです。
原因は高度経済成長を始めとする
産業の近代化。
仕事に就きたくても
就けない人が居たり、仕事に就いていても、毎日疑問や苦痛を感じている
人がいる現代の日本。
もしかしたら
消えた職種の中には、「そんな人達にもマッチする仕事もあったのではないか?」とつい思ってしまいます。
かつての日本では季節ごとに仕事を変える人もいたそうですね。
あるときは農家。
あるときは林業。
そしてあるときは建築家。
そんなふうに“ゆるく”仕事に携わる労働環境こそ、今の日本に必要なのかもしれません。
働き方に悩んでいる方。
そもそもで現代の働き方に疑問を持っている方。
好きなことをして自給自足をしてみたい方。
そんなアナタに働くことへの
新しい考え方、捉え方をくれる本書でした🙂