- 繊細で気弱な主人公が成長していく物語が好きな人にオススメのマンガ
- HSPの傾向が強い自分。そんな繊細な感覚の人でも楽しめるマンガ
- バトルもののマンガにちょっと飽きたアナタが穏やかに楽しめるマンガ
周りの音や匂いが気になるので人が少ない静かなところが好き
一緒にいる人の顔色を読み取れたり心理状態がわかる、気になる
たくさんの人といるより少人数、一人のほうが落ち着く
突発的なイベントや急な予定の変更に慌てやすい
周辺で良くない事が起きた時「自分のせいではないか」と感じてしまう
そんなアナタはHSPかもしれません。
HSPについて詳しくはこちらの記事を御覧ください!
周りが気になって集中できない…。そんなアナタはもしかしてHSP? | もさくのーと。
ちなみに僕もHSPの傾向があり、たくさん人がいるところより
一人でいるほうが、とても落ち着きます。
そんな他者や周りのことに敏感なアナタに最高にオススメできるマンガに出会いました!
タイトルはArtiste(アルティスト)!
どんなマンガかを一言で言えば「絶対音感ならぬ絶対味覚・嗅覚を持った気弱な天才シェフの成長譚」
というところですが、これが
めっっっっっっっっっっっちゃ面白かった!ので紹介します!
試しに1巻を買ってみた所一瞬でトリコになり、そのまま7巻まで一気にアマゾンKindleで購入!
なお僕と同じ感想を持った人は多いようで、アマゾンのレビューも高評価のようですよ!
\面白そう!と思ったらぜひこちらからどうぞ!/
Artiste(アルティスト)のあらすじ
Artiste(アルティスト)は 「絶対音感ならぬ絶対味覚・絶対嗅覚を持った気弱な天才シェフの成長譚」
だと言いましたが、
お話のあらすじは登場人物の紹介を交えてお話した方がより本作を魅力的に、かつわかりやすく伝えられると思います!
魅力的なArtiste(アルティスト)の登場キャラクター
ジルベール・ブランシャール(主人公)
1巻表紙、向かって右の長身黒髪の男性。シェフ。パリでも有数の大きなレストランに在籍しつつも、とある事情から厨房で皿洗いをしている。気弱で思ったことをハッキリと口にできない。コツコツと地道に積み重ねる仕事が好きなタイプ。実は 「動物並みに鋭い味覚・嗅覚」という特技を持つ。あるきっかけで別の有名レストランから引き抜きの話が来ることで彼の物語が大きく動き始める。
マルコ
表紙の左の茶髪の男性。フリーター。飄々としたマイペースなキャラ。いわゆる器用貧乏で、何でも一通りこなせる。しかしそれ故に何事にも打ち込めない。あちこちの仕事を転々としてきた。ジルベールと共に働くことで彼の才能と人柄に触れ、友情を深めていく。ジルベールのレストランに雑用係として入店するところからこの漫画が始まる。
エルザ(2巻から登場)
表紙右の金髪のクールな女性。ジルベールの幼馴染。ジルベールと同じ店に働きにやってくる。
このマンガの中のキャラで最高にいい味を出していると言っても過言ではない。
ジルベールに何かと世話を焼くがその真意は果たして?笑
(エルザかわいい😊)
三大有名シェフ
- フレデリック・カルマン…ジルベールが皿洗いをしているレストランの有名シェフ。テレビ出演もしている
- ヴィクトール・メグレー…ひとクセある有名シェフでジルベールを引き抜きに訪れる
- ルヴェル…かつてジルベールが働いていたレストランのシェフで有名人。ジルベールを見い出した
ジルベールが住むアパルトマン(アパート)の住人
- カトリーヌ…アパルトマンの家主。芸術家のために部屋を格安で提供する快活で偏屈な老婆。
- マリア…カトリーヌのお付きの女性。明るく朗らかなおばさん。強い。笑
- サラ…住人の女性。おもちゃデザイナー。明るくサッパリして物怖じしない。
- ジャン…住人の太ったおじさん。画家を目指すも売れてない。ヨルゴとはケンカ友達。
- ヨルゴ… 住人の男性老人。かつて音楽家だった。ジャンとはケンカ友達。
同僚になる(コミュ障)シェフたち
- ヤン・ピエルネ…カルドマンジェ(食材管理・前菜担当)の赤毛の男性。とある事情から強い人間不信に陥っている。
- ディミトリ・アントルモン…パティシエ(製菓担当)の大柄な男性。口数が少ない。筋肉。笑。
- リュカ・サクライ…ポワソニエ(魚担当)の小柄で童顔の日系人男性。機械のように正確無比な料理の腕をもつが他人の感情が理解できない。
どうでしょう?
ジルベールを取り巻く登場人物の様子を見るだけでも
もう面白くなりそうな世界観が見えてきませんか?
その予想、当たりです😊
Artiste(アルティスト)のココが面白い!
Artiste(アルティスト)の何が面白いかと言うと、それはこの
- 料理が美味しそうで飯テロ
- ストーリーが面白い
- キャラが魅力的
料理が美味しそうで飯テロ満載!
マンガは基本的に白黒ですが、料理マンガの例によって例のごとく、料理の作画が超美味しそうです!!笑
もうね。
読んだのは夜11時を回ってたのですがお腹が減ってしょうがなかった。
料理マンガだということを忘れてページをめくっていると、突然超おいしそうな料理の描写が来るのは胃袋に響きます。笑
この漫画を読むときはなんかつまめるものを用意しましょう👍
ストーリーに緩急があって飽きさせない !
読んでて思ったのが、気弱な主人公ジルベールの性格も相まって、ストーリーは上がり下がりはありますが、全体的に穏やかに進みます。
でも、飽きがまったくない。
ちょっと面白そうだな、と思ったのと、Amazonがたまたま1巻2巻だけの
Kindleのセールをやっていたので、「まあ試しに」
と買ってみた所、すっかりハマって既刊分の7巻まで
その日の内に一気に購入。
自分の直面するトラブルに翻弄されて右往左往するジルベールから目が離せなくてハラハラ。
でも物語が進んでくると、少しずつ成長を重ねてくるジルベールの姿に「頑張れ!」と応援したくなる。
さらにレストランの厨房にいる他のシェフたちとの関わりや、住んでいるアパルトマンの住人との交流からまた別のドラマが展開される。
そしてさらに、キラリと光る
「ギャグセンス」!
途中に挟まれるギャグエピソードが面白くて、かつ適度な分量。
物語に良いスパイスとなっています。
シェフの物語だけに。
で、泣かせる所はしっかり泣かせにきます。
戦場のような厨房で起きる様々なトラブル。
共に働くクセのあるシェフたちとの衝突。
そして困難を乗り越えて成長するジルベールと深まる絆。
主人公ジルベールの成長とジルベールを取り巻く人々との関わりが丁寧に描かれていく。
作者のさもえど太郎(@samo_taro)さんはこのストーリーの展開のさせ方がホントにうまくて、7巻まで一気に読めました。
とにかくキャラが魅力的!
主人公ジルベールはメグレー氏のレストランでスーシェフ(副料理長)兼ソーシエ(ソース部門のシェフで厨房の花形)という重要ポストに抜擢されます。
ただ、ジルベールは能力はあっても気弱。
とてもプレッシャーに耐える自信が持てず、引き抜きに来たメグレー氏に対して何度も断ろうとするが半ば強引に引き受けさせられてしまう…。
こういうこと、アナタも経験無いですか?
特にHSP気質の人は他人の顔色をつい気にしてしまったり、思ったことをハッキリと口にするのが苦手だったりして、色いろ面倒事を引き受けさせられてしまう…。
「大手のレストランの重要ポスト」なんて大役ではなかったですが、僕も過去の職場で面倒な仕事、やっかいな顧客ばかりが自分の担当になり、強いストレスを感じていた時期があるので
彼の気持ちはちょっと分かる。
HSP気質の人なら主人公ジルベールに深く感情移入できると思います。
それ以外にも登場キャラクターそれぞれの持ち味がしっかり活かされていて、誰一人、ムダな登場キャラクターがいない。
- 人間不信に陥っている前菜担当のヤン。
- 大柄で口数が少なく誤解を招きやすいディミトリ。
- 知識が豊富で料理も正確無比だが、人間味の薄いリュカ。
などの個性豊かなスタッフたち。
それだけでなく、
- 偏屈ながらも面倒見の良いアパルトマンの家主カトリーヌ。
- 売れないながらも画家を目指す明るい太っちょのジャン。
- 引退した音楽家の老人ヨルゴ。
アパルトマンの住民たちもまた個性的で
物語に彩りを添える。
一見、料理の世界に関係ないはずの彼らがなぜ物語に登場するのか?
それもマンガを読み進めていけばわかってきます。
僕は正直な所、このアパルトマンの住民が登場した際、「あー、なんか日常の閑話休題的なエピソードを入れたいのかな」
くらいにしか思ってませんでしたが、彼ら芸術家の住民たちは、ジルベールの料理にしっかり影響を与えてくるのです。
そのあたりのエピソードに触れた時、「ほあー、そうきたか、作者の人は天才かよ!」
と思いました。
そして何よりキャラクターといえば「エルザ!」
ジルベールの幼馴染の女性というシチュエーションと、4巻のこの表情でだいたい想像はつくと思いますが、エルザはジルベールに好意を寄せています。笑
しかし作中エルザは常にクールな女性として振る舞う。
これがね。
笑えるくらい健気でいじらしい。
作中で最高に応援したい推しキャラになりました😊
さらに、メインヒロインとも言える
立ち位置なのに作中屈指の「顔芸キャラ」として大活躍。
作者からの愛も感じられます。笑
作品読めばわかると思いますがたぶん100人いたら120人が
エルザ好きになるんじゃないですかね。
エルザかわいい。がんばれ。笑
一話ごとの展開の幅が広い!
ストーリーの大筋は気弱な天才シェフの成長物語。
そこに仲間たちとの絆とサブストーリー、住人たちとの交流を交えた人間模様が描かれ、そしてちょっとしたラブストーリーが彩りを添える。
マンガとしての展開の幅の広さが広く、読んでいて飽きが来ないんですよね。
しかも、それだけじゃない。
一つ僕が驚いた一話があって、それは「エピソード32(単行本6巻収録)」です。
この一話は他の話とはちょっと趣が違っていて。
アパルトマンで飼っている猫が行方不明になり、それをジルベールが探す、という話。
この話の見せ方がスゴイ。
住人A:ネコ?見たよ9時半くらいだったかな
住人B:ネコなら朝に3階で見たよ
住人C:11時くらいだったかな。庭で遊んでるのを見たと思う。
みたいな証言を集めて、ネコの行方を追っていくのですが、推理小説的な展開で物語が進みます。
必要ない証言や勘違い、ミスリードがあったり。
…と見せかけた重要証言があったり。
そして最後に明かされる、猫の視点での足取り…。
まるで短編推理小説を読んでるようでした。
シェフのマンガで
こんな推理小説仕立てのお話までしっかり描けてしまう。
どんなに雰囲気だけ推理小説っぽくしても、矛盾があったり辻褄が合わないとお話として破綻してしまうでしょう。
僕には絶対書けません。笑
作者のさもえど太郎さんの引き出しの多さに驚きました
とはいえ、ここはちょっと気になるかも、というところは…
全体的に完成度の高い作品なのはさんざんお話したとおりですがとはいえ、「ここはちょっと気になるかも」
というところはあります。
フランス人のはずが、みんなどこか日本人ぽい?
この作品はフランスのパリを舞台にしているわけですが、登場人物が全体的にどのキャラも日本人的な性格、気質を持っている印象を受けました。
ジルベールなんかも「いくら気弱とはいえ、ここまで日本人っぽい気弱なフランス人ているかな?」とか。
エルザも「こんな幼馴染キャラがフランスにいるかな?」とか。
とは言いましても、「全員が全員、カンペキに典型的なフランス人的キャラクター」
ばかりだったら、日本人である僕らは作品に感情移入しづらくなるし、何より
「そこまで現実のフランスに近づけるならマンガじゃなくて良いんじゃね?」
ってなる。
作り手側もそのあたりは重々承知でデフォルメしたのかもしれません。
そしてそれは見事に成功です。
おかげさまで僕はガッツリはまることになりました。笑
そもそも、僕にしたって、フランス人の知り合いがいるわけでもなく、フランス人について、教科書や歴史で勉強した以上に、知ってることなんてほとんどない。
取材はしっかり行っているはずの作者の方の解釈に僕がケチをつけるのはまったくもって恐れ多い話なわけで。
これは僕の勝手な推測になりますが、作者である さもえど太郎さんはフランスに留学などの長期滞在の経験があると思います。
ご経歴など明記された記述を拝見したわけではないですが、一話ごとのページの間などにパリと日本を比較し紹介する一コマ(その名もクソパリシリーズ笑)が描かれていて、長期滞在しないとわからないエピソードが描かれていました。
例:フランスと日本の通販事情の違いとか。通販頼みの僕はフランスに住めないことがよくわかりました。笑
雰囲気が若干、少女漫画寄りかも?
マンガの全体的な雰囲気として、「やや少女漫画寄りの青年マンガ」と言った印象です。
ストーリーも、キャラの描き方も豪快であってどこか繊細。
少年マンガの熱さよりは静かな情緒がある感じ。
もしかしたらそういった雰囲気のマンガに苦手意識がある人がいるかもしれません。
でも、キャラとストーリーが良いので些細なことは気にならない。
少なくとも僕はまったく気にならなかったです
ところで、どの辺がHSPさん向けのマンガなの?
さて、色々紹介してきましたが、
「ところでどの辺が HSP さんに向けのマンガなの? 」
というと、主人公ジルベールと同僚のコミュ障シェフ三銃士(笑)がまさにHSP気質で、HSPさんが悩みやすい要素をバッチリ兼ね備えている。
- 前菜担当のヤンはもともと社交的な性格だったが、身近な仲間に裏切られ極度の人間不信になる。その経験からウソを言っているかがわかるようになり、人の考えていることを推察したりするのも得意。
- 製菓担当のディミトリは大柄な男性で口数が少なく、誤解をされやすい。ただし一度打ち解けるとその後は多弁になり、また一つのことに打ち込みやすい(製菓と筋トレ)
- 魚料理担当リュカは料理の腕は正確無比で仕事も速い。しかし他者の感情を読み取るのが苦手で、臨機応変な対応ができない。朝起きる時間、着るもの、食べるもの何もかもが決まっていて、ちょっとでもいつもと違うものがあると精神的に不安定になりやすく、それが重なるとパンクするように感情的になる。
どうでしょう。
HSPさんには共感できるのではないでしょうか?
そして何より
主人公ジルベール。
HSPの人は総じて、内向きになる分、それに呼応するようになにか一芸に秀でている人が多いと聞きます。
ジルベールで言えば料理の腕と
それに加えて先天的に鋭い味覚と嗅覚。
ジルベール:
とにかく押しに弱く、気弱で思ったことをハッキリ言えない。
しかし何も考えてない、能力が無いわけではなく、その内心には料理にかける確かな情熱や、そして誰にも負けないスキルも持ち合わせている。
主人公とその周辺にいる登場キャラがこれほどHSP的な要素を持っているマンガやアニメの作品って、ありそうでなかったと思うのです。
僕はストーリーを追っていく内に彼らの様子を見て
「あー、これわかる!超わかる!」
「そうだよねー、こういうことあるよねー」
「お、キミもそうか、そう思うか」
と頷くばかり。
この作品はべつにHSPの人のための作品というわけではもちろん全然無くて多くの人が読んでも面白い作品だと思います。
しかし、もしアナタがHSP気質なら
きっと共感できるポイントが10倍くらい
増えるんじゃないかなと。
そんなふうに僕は思いました😊
Artiste(アルティスト)は個人的に最高に推せる作品!アニメ化待ったなし!
というわけで、マンガ Artiste(アルティスト)のご紹介でした。
最初に書いたとおり、ちょっと面白そうと思ってお試しで買ってみたら一気に全部買ってしまうくらいマジで超面白かったです!
作中でジルベールはホントにいろんなトラブルに巻き込まれるたび、
「む、ムリムリムリ!!」とゴネたり、「い、いや僕苦手なんだよね…」と逃げようとしたり、できるだけ面倒ごとを遠ざけようとするのですが、そのつど周囲の人から助けられ、励まされ、時には叱りつけられ、「目をつぶってでも勇気を出して一歩を踏み出す」。
ちゃーんと、主人公ムーブを決めてくれる。
たまに「あわあわしている内に状況になげこまれたり」もしてますが・・・。
でも、そこに読者は強く惹かれるんですよね。
ジルベールに限らず、各キャラクターはそれぞれ、悩みや苦しみを抱えて生きていて、
そしてそれは、僕たちと同じ。
アナタもこれまでの人生で
- 仲間と思っていた人に裏切られ、貶められた
- 言葉が足りなかったために、誤解を招いた
- 勇気がなく、思っていることを言えなかった
- 周囲の顔色を見て、やりたくないことをガマンしてやっている
- 自信がないのに無理矢理に挑戦することになる
- 急な予定が入ったり、突発的なトラブルに頭が真っ白になる
こんなこと、一度や二度はあったのではないでしょうか?
本作はそんな誰にも起きる苦しみ、悲しみ、悩み事に寄り添いつつも、
しっかり
「エンターテイメントとしてのマンガ」
になっている。
個人的にはいつアニメ化されても
全然おかしくないと思えるほど、作品としての完成度が高い!
というか、アニメ化してください。笑
動くジルベールが見たい。
そして、動くエルザが見たい。エルザかわいい。笑
いつ頃にアニメ化されるかはわかりませんし、そもそも本当にアニメになるかどうかもわかりませんが、僕は期待して待っています!
というわけで、マンガ「 Artiste(アルティスト) 」。
HSPさんにはもちろん、そうではない方にも断然オススメできる作品です!
もしアナタが興味を持ってくれたなら嬉しいです😊
ぜひ読んでみてくださいね!
面白いマンガ、アニメ作品を知りたい!というアナタへオススメな記事
僕は他にもいろんな作品を読んだり見たりしています。
この記事で紹介したArtiste(アルティスト)とは全然違う作品の記事もありますので、
「お、これ気になってた!」とか「その作品面白そう!」と思ってくれたら嬉しいです!
そういえば、 Artiste(アルティスト) は仕事を通して戸惑いや悩みながらも成長していく主人公と、時にゆっくりと過ぎゆく日常と人々との関わりを描く作品ですが
僕はお仕事日常系の元祖にして最高の作品、ARIAに通じるところがあると思いました。
こちらも興味があればぜひ読んでみてくださいね!