「一日が終わって家に帰るとクタクタで何もやる気にならない…」
アナタはそんなコトになっていませんか?
それ以外にも、もしかして
- 周囲の音や匂いが気になって集中できない。落ち着かない。
- 誰かが怒られていると自分まで怒られてるような気がする…
- 急に予定が変わったり、アドリブを求められるとパニックになる
- 自分に関係ないことでも「自分にも責任があるかも?」と思ってしまう
- たくさん人がいるところより静かで落ち着いた場所に一人でいるのが好き
ということって無いですか?
だとしたら
アナタはもしかしたら
HSPかもしれません。
HSPとは…
正式名称はHighly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)。頭文字をとってエイチ・エス・ピー。
直訳すれば、とても「敏感な人」。その場の空気を敏感に読み取ったり、人の顔色を伺ったする能力に長けているが、それ故に神経をすり減らし、他の人がなんてこと無いと思うことでも、日常生活を送るだけで疲労感が感じやすい。
・HSPセルフチェック – ディスカヴァー・トゥエンティワン
・ハイリー・センシティブ・パーソン – Wikipedia
HSPの人はとにかく周囲の環境の変化に敏感。
周りの音、匂い、人の顔色などが気になって、自分で勝手に疲れてしまう…。
その気持ち、わかります。
なぜなら僕も多分HSPだから。
僕は特に音に敏感でした。
- ドアをバタン!と閉める音。
- テーブルにグラスをドン!と置く音。
- 職場での同僚のタイピング音。
これが気になって仕方なかった。
そして、
「こんなコト気にしてるなんて、僕は弱くて繊細だなぁ・・・」
とちょっと気に病んでいました。
でも、書店でふと見かけたこの本を読んでみて気が付きました。
「僕は別に異常でもなんでも無い!それに僕以外にも同じ種類の人がいた!」と。
本のタイトルは「敏感すぎて生きづらい人の明日からラクになれる本」
敏感すぎて生きづらい…そんなHSPの人はアナタひとりじゃない
僕はこの本を読んで、「わかる!ほんとコレ!」
と思う箇所が山ほどありました。
本書の内容を一言でいうと、「こんなコト無いですか?それならアナタは多分HSPです」
というHSPさんあるあるが数多く紹介されており、HSPさんなら共感できること、または再認識できるばかり。
またポイントに絞ってそんなHSPさんのための
「生きづらさを解消させるための対策」
も紹介されています。
本書の全体の章立てはこうです。
第1章 敏感すぎて生きづらいあなたへ
第2章 敏感すぎる自分の対処法
第3章 他人の影響を受けすぎる
第4章 仕事や職場で抱えやすい問題
第5章 健康や食事についての悩み
第6章 家族や身近な人が HSP だったら
第8章 新身体症状との関係について
第8章 エピローグ
敏感すぎて生きづらい人の 明日からラクになれる本 https://amzn.to/34kUlzP
HSPさんが陥りやすい問題について、シーンごとに全部で58ケース紹介があり
どれもこれも「それわかる!」の連続でした。
僕が特に共感を感じたのは
CASE03:小さな音が気になって仕事や勉強に集中できない
敏感すぎて生きづらい人の 明日からラクになれる本 https://amzn.to/34kUlzP
CASE09:部屋が片付けられない
CASE18:大人数の集まりは飲み会が苦手でいつも居心地の悪さを感じてしまう
CASE20:相手が望む通りにしようとして疲れてしまう
CASE31:急な予定変更など苦手なことでパニックになってしまう
CASE33:上司に攻撃されやすく自分だけが怒られていると感じる
CASE35:仕事を頼まれと断れない
CASE37:結果を出そうと頑張りすぎてしまう
CASE40:怒ってる人やトラブルを見ると落ち込む
CASE42:仕事で注意されると自分が全否定されたような感じる
CASE43:食事をした後体がだるくなったり具合が悪くなる
CASE46:寝つきが悪く夜もなかなか眠れない
このあたりですね。結構あるな。
もちろん、ただひたすらHSPの特徴を紹介して、
アナタはHSPさんでこういう問題が起きてませんか?
大変ですね。
というだけの本ではないです。笑
対策についても触れられています。
例:
「アクティブレストで緊張を解く」
「アンガーマネジメントで怒りを鎮める方法」
「人に誘われたときの上手な断り方」
など。
この本の良い所は、
「HSPは精神的な問題などではなく、ただの性質の違い、というだけ」
という考え方を徹底していること。
HSPは別に悪いことでも、劣っていることでもないんだよ。
そう僕に伝えてくれていると感じました。
他の人と特性が違うだけならば対応の「テクニック」を知ることで
環境に適応することもできるはず。
僕はこの本を読みながら
そんなメッセージを受け取りました。
そしてそれは、当時の僕を救うことになったのです。
とにかく周囲の「音」に敏感な僕
僕の場合は特に音に敏感でした。
20代になり、会社勤めをして気がついたのですが、
- ドアをバタン!と閉める音
- テーブルにグラスをドン!と置く音
- 職場での同僚がガチャガチャとキーボードを打つ音
- 同僚の話し声や笑い声
- 携帯電話の着信音
- 向かいの人のコーヒーをズズーっと啜る音
これが気になって仕方なかった。
もうほんとにイライラするレベルで気になりました。
「なんでわざわざ大きな音を立てるんだろう?」
と不思議でしょうがなかった。
僕が20代の当時は2000年代。
HSPなんて言葉は影も形もない。
そんな時に、
あの、ちょっと音が気になるんですけど…
と言ったところで、
はあ?気にしすぎでしょww
と一笑に付されていました。
でも当時の僕はどーしても気になってしょうがなかったので、自分でドアのバネを調整してバタン!と閉まらないように工夫したり、仕事中は常にヘッドフォンで音楽を聞いて周りの音をシャットアウトしたり。
「このキーボード、打ちやすくてタイピングが早くなるらしいですよ!」とか言って無理やり静音キーボードを導入しようと試みたりしました。笑
アラフォーの今になっても
音には敏感です。
そんな敏感すぎるのは、きっと僕が変なんだろうな…
と思って諦めていたころ、この本に出会ったのです。
ほんとこの本に書いてあることにはまさに「激しく同意!」って感じでした。笑
当時の職場の同僚達も、別に音を立てようと思って立てているんじゃなく、彼らにとっては
「気にならないレベルの音を出していただけ」
ということだったんだろうな、と。
今ならわかります。
HSPの人ってどれくらいいるの?
じゃあ実際にHSPの人って世の中にどれくらいいるの?
というと、
人一倍繊細で、刺激に敏感な特性を持つHSPのような人は、全人口の15%~20%程度いるとされています。
HSPとは?人口の2割程度存在する繊細な人材を正しく理解しよう – 人事担当者のためのミツカリ公式ブログ
https://mitsucari.com/blog/hsp/
15%~20%くらいのようですね。
この割合はなんとなくわかります。
まず、僕はこれまで日常生活で
僕以外にHSPの人に会ったことがありません。
特に僕は交友関係が狭いので、5人に1人かそれ以下くらいの割合なら
接点を持つ機会もあまりないでしょう。
そもそもで言えば、まずHSPさんは「自分がHSPであること」を他人には積極的には言わないと思います。
なぜなら
他者を慮るあまり、何も言えなくなるのがHSPさんだから。
かく言う僕も自分がHSP傾向が強いことを人に言ったことはありません。
そう考えると、もしかしたら
人に言ってないだけで、「隠れHSPさん」の人はもっといるかもしれませんね。
この本のココがちょっと惜しい!
などなど、HSPの人には「自分がHSPという性質を持つことを認識できる」
という点で、まさに救いとなる本書なのですが、
ちょっと惜しい、というところもあります。
それは
HSPについて総合的に学べますが、HSPが抱える問題について対策部分がちょっと弱い
というところ。
全体の構成として58のケースに渡ってHSPの傾向と特徴について記載がありますが
「で、そういう時HSPさんはどうすれば良いの?」
と言うところが知りたい。
そこがちょっと弱いかなと感じました。
全体の構成としては
HSPの特徴や性質について:8割
HSPの人が取るべき対策:2割
という印象です。
ただし、僕個人はこの本の構成としてはこのくらい良いと思いました。
この本の役割としてはまず、
アナタはこういうコトないですか?
そんなアナタは「HSP」では?
ということを、あらゆる角度から教えてくれたから。
まず自分がHSPなのかどうかを気づいてない人って結構いると思うのです。
そういう意味では、「HSPの入門書としては最適解」
ではないかなと。
本の内容もやわらかタッチのイラストと、文章も読み手に寄り添うような文体で、大変読みやすかったですし😊
まとめ:HSPの人はまず自分の特性を知り、対策のテクニックを身につけよ!
というわけで
HSPさんのための入門書
「敏感すぎて生きづらい人の 明日からラクになれる本」
の感想と紹介でした。
改めてですが、最初僕はこの本を手にとったきっかけは、「なんとなく」でした。
しかし本書を読み進めていくうちに、
「あ、これ僕のことだ!」
「そうか、僕はHSPという気質を持っているのか!」
と理解することができた。
前からずっと僕は自分が音に敏感なことは自覚があって。
でも、周りの人には全然理解してもらえない・・・
「僕がちょっとおかしいんだろうな…」
と、ちょっとコンプレックスに感じていたのです。
でも違った。
HSPという特性、性質があるだけで、しかもそれは僕だけじゃなくて他にもいる。
この本を読むことで、心が軽くなりました。
共感できることばかりで
折り目の栞をつけまくったり。
そして、さらに自分以外のHSPさんに対しても関心や、共感を感じられるようになった。
- 知らなかったことがわかる
- できなかったことができる
- 昨日よりもちょっとでもなにか良くなる
ということを僕は大事にしているので、この本と出会えたことにとても感謝です🙏
というわけで、
- 周囲の音や匂いが気になって集中できない。落ち着かない。
- 誰かが怒られていると自分まで怒られてるような気がする…
- 急に予定が変わったり、アドリブを求められるとパニックになる
- 自分に関係ないことでも「自分にも責任があるかも?」と思ってしまう
- たくさん人がいるところより静かで落ち着いた場所に一人でいるのが好き
こんなことに悩んだり苦しんでるアナタ。
本書をぜひ読んでみてください。
きっとアナタの心を軽くするヒントに出会えます!😊
とにかく周りが気になって集中できないHSPさんにオススメの記事
とにかく周りが気になって集中できないHSPさんにオススメの記事が他にもありますので、ここでちょっとご紹介。
断るのが下手だったり、あれこれ気にしすぎて手につかないことが多いHSPさんのために、「書評:エッセンシャル思考」という本のご紹介の記事はこちら!
HSP気質な登場人物が多くて、HSPさんなら共感できること間違い無しのマンガ
「Artiste(アルティスト)」!
そして周りのことばかりを気にしすぎるあまり、自分のことがおろそかになっているHSPさんのために、人生の目的地を定める【価値観マップ】の記事。
どれもHSPさんにはきっと共感できる記事だと思いますので
ぜひ読んでいってみてください😊